国際交流基金マドリード日本文化センターは、スペイン及びポルトガル各都市にてセラピー用アザラシ型ロボット「パロ」(スペインでは「NUKA」)の開発者、柴田崇徳氏による巡回講演会を開催。
本講演会は、パロの実例を元に、「現代社会におけるロボットの役割と今後の可能性」をテーマに行われ、講演の最後には、質疑応答コーナー及び参加者とパロとのふれあいセッションの時間が設けられる。


「パロ」とは
 「パロ」はギネスブック(2002年)にも認定されている「世界でもっともセラピー効果があるロボット」。姿はタテゴトアザラシの赤ちゃんで、多数のセンサーや人工知能の働きによって、人間の呼びかけに反応し、抱きかかえると喜んだりするほか、人間の五感を刺激する豊かな感情表現や動物らしい行動をし、人を和ませ、心を癒す。
 アニマル・セラピーと同様のセラピー効果を備えるほかロボットだからこその多くの利点があり、アメリカではFDA(食品医薬品局)より医療機器として承認され、多くの医療施設や介護福祉施設などで採用、自閉症の子どもたちや認知症の高齢者などのセラピーに効果を上げ、高い評価を得ている。日本でもパロのセラピー効果が注目され、現在、介護福祉分野での導入が進んでいる。


【講演スケジュール】

リスボン
会場
ISEG- Lisbon School of Economics & Management (Universidad de Lisboa)
日時20171031日(火)18:00
講演言語:英語
リスボン講演に関する詳細についてはこちら(ポルトガル語)をご覧ください。

バルセロナ
会場
:サロン・デル・マンガ・デ・バルセロナ (Fira de Barcelona - Avinguda de la Reina Maria Cristina, s/n, 08004 Barcelona)
日時
2017113日(金)・4日(土)18:00
講演言語:日本語(スペイン語による逐語通訳)

サロン・デル・マンガ開催中は、5号館P26ブースにてパロの展示も行われる。
その他のイベント詳細は以下をご覧ください。
サロン・デル・マンガ公式ウェブページ
国際交流基金マドリード日本文化センターのサロン・デル・マンガ内事業

セビリア
会場:
セビリア大学 (Calle San Fernando, 4, 41004 Sevilla)
日時
: 2017116日(月)19:00
講演言語:日本語(スペイン語による逐語通訳)

セビリア日本文化週間オープニングイベント
その他の日本文化週間のプログラムについてはこちらをご覧ください。

マドリード
会場:マドリード工科大学ETS de Ingeniería y Diseño Industrial (Ronda de Valencia, 3, 28012 Madrid)
日時:2017118日(水)19:00
講演言語:日本語(スペイン語による逐語通訳)

共催:在ポルトガル日本国大使館、リスボン大学ISEG- Lisbon School of Economics & Management、在バルセロナ日本国総領事館、FicomicAdele Robots S.L、在スペイン日本国大使館、セビリア大学、マドリード工科大学


講師紹介

柴田崇徳


- 産業技術総合研究所 人間情報研究部門 上級主任研究員
- 東京工業大学 大学院総合理工学研究科連携教授
- マサチューセッツ工科大学 高齢化研究所 客員フェロー

 

名古屋大学工学部電子機械工学科卒業、名古屋大学大学院博士課程電子機械工学専攻修了。

マサチューセッツ工科大学人工知能研究所研究員、チューリッヒ大学人工知能研究所客員研究員などを経て、1998年より通商産業省工業技術院機械技術研究所ロボット工学部主任研究官、2001年より独立行政法人 産業技術総合研究所現職。工学博士。


主な受賞歴

2002  ギネス世界記録 Most Therapeutic Robot
2002
  Good Design賞・新領域部門
2003
  Swedish Museum of Science and Technology Robot Exhibition Award
2003
  (社)日本青年会議所 人間力大賞、TOYP会長賞、人間力大賞グランプリ、内閣総理大臣奨励賞
2003
  PC Magazine, Best of COMDEX finalist
2004
  JCI 国際青年会議所) The Outstanding Young Person of the World
2006
  経済産業省 今年のロボット大賞・優秀賞(サービス部門)